お子さんを持つ親御さんや教員、保育士、児童支援員などの方は日々子育てに奮闘していると思います。
そんな中Twitterで中学校の修学旅行をキャンセルする状況になったツイートが私のタイムラインに流れてきました。
内容は加配が必要な男子生徒が女子生徒の班へ入る事が教員によって決まったことが始まりです。
ポイント
投稿が沢山連なっているので簡単にポイントをおさえておきます。
- 田舎の中学3年生、女子生徒
- 修学旅行の実行委員と兼任で班長
- 交流のない加配が必要な男子生徒が後から入るようになった
- 加配が必要な男子生徒は発言を自制することが難しい
- 加配が必要な男子生徒の体格はごっつい感じ?
- 班長の女子生徒と他の生徒の一部も修学旅行をキャンセル予定
- 班長の女子生徒は対応方法を教えて貰えずお世話係はできない
- 学校側は加配の生徒も修学旅行に参加する権利がある
簡単に説明すると、こんな感じです。
班構成がツイートからは読み取れませんでしたが、班構成よりも大切な部分が沢山あるので省略します。
権利
今回一番気になるのは学校側の「権利」という部分です。
話がややこしくなるので大前提で加配が必要な男子生徒は修学旅行に行きたいと主張しているものとします。
学校側の判断
修学旅行に行きたい加配が必要な男子生徒の気持ちを汲んで検討した結果今回主人公になっています女子生徒の班に入る事に決定しました。
いくつかある班編成を総合的に評価して決まったのだろうと思います。
加配が必要な生徒が加わった班
加配が必要な生徒が加わることになった班には事前の説明無く決定されたようです。
「障害学級生徒の病名も対応方法も教えてもらえず、 まして体格も良い男子のお世話係は出来ない。」と班長が学校に伝えたが「その生徒にも修学旅行を楽しむ権利がある、誰かが引き受けなければならない、君まで抜けたら班編成をやり直す事になって学年全体が迷惑する」と伝えられた。
双方の権利
- 加配の必要な生徒も修学旅行に参加する意見表明権
- 班員がそれぞれの意見を発言する意見表明権
双方意見を表明している点では五分五分なのですが、決定的な部分は他にあります。
それは事前に決定されていたことを強いた挙句学校全体が迷惑すると大人が発言している点です。
こどもの権利
ここまでは状況整理とそれぞれが主張する権利について触れました。
今回私が最も主張したいのは「こどもの声聞いていますか?」という点です。
大人は無意識にやりがちですが「こうした方が楽」「こうした方が都合が良い」と考えこどもの行動を勝手に決めがちです。
2歳前後と14歳前後は反抗期と呼ばれますが、反抗期は自分の意見を率直に伝えている時期にこどもからの意見を聞こうとするかしないかで教員の力量が試されます。
こどもの権利を守りつつ物事を進めるにあたって、中学生あたりであれば私の場合は代替え案を一緒に検討します。
これは治育なんて呼ぶこともありまして、詳細は下記で紹介しています。
加配が必要な生徒と一緒に修学旅行を楽しむには?
前章ではこどもの権利を守りつつ物事を進めるならば、中学生の場合は一緒に考えると私の意見を書きました。
この問題は大人が余計に絡むから話が進まない典型例で、「加配が必要な生徒と一緒に修学旅行を楽しむには?」と題してさっさと中学生同士と調整役の教員とで話せば良いのです。
私が調整役の立場であればいくらかの代替え案を予め用意しておいて、話がまとまらない際に話題振りをします。
- 半日ごとに加配の子が加わる班を変えてみる
- 加配が必要な子の対応は基本的に教員が支援する上で班に参加する
代替え案を用意し、反対意見があるならばその代替え案を求めるを繰り返すようにします。
代替え案なしに意見を言う生徒はわがままだと判断して良いでしょう。
まとめ
- こども同士の問題に大人が首を突っ込まない
- 大人の出番は問題が解決しない場合の補助と諸所の調整役
この機会に乳児、幼児、児童、生徒も人であることを再認識してみては如何でしょうか。
もし教員の方がこの記事を読まれますと「1クラスまとめるのも精一杯だ!」と感じるかもしれません。
教員の方が日々の激務で忙しいのは存じ上げていますが、こどもを人と見るだけで良いので意識して頂けるとありがたく思います。
寄り添うとはこういうことの積み重ねではないでしょうか。
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